接点が限定された製品へのアルマイト
- お客様の課題
- A社様の抱えている案件では、接点が取れるポイントが限定された(1mm~2mm)製品へのアルマイトを行う必要がありました。
手曲げができるアルミ線の治具を作ることも検討しましたが、小ロットの案件であったこともありコストが合わずお困りでした。
- 課題解決のポイント
ワークの接点について
アルマイト処理を行う際には、電気を流すために必ずワークと治具を接触させる「接点」が必要です。通常は数ミリ単位の面積を確保しますが、製品の形状や用途によっては接点が極めて小さくなるケースがあります。本案件では約1mm程度しか接点が取れず、電流の安定供給や皮膜の均一性に課題がありました。
アルミ製の手曲げ治具について
複雑形状のワークでは、通常の固定治具では接点確保が難しいため、アルミ製の手曲げ治具を用いて形状に合わせて微調整しながら接点を確保することが一般的です。柔軟に曲げられるため最小限の接触面積で安定した通電が可能な一方、小ロット生産では治具製作のコストが割高になる懸念もあります。
- 治具の内製化
- 春日井アルマイト工業では、アルミ製の手曲げ治具を自社で内製化する体制を整えています。そのため、小ロット案件で懸念される「治具製作コストの割高さ」を大幅に抑えることが可能です。実際に、接点確保が難しい特殊形状のワークでも、内製治具を活用することで安定したアルマイト処理を実現。お客様が抱えていたコスト面と品質面の課題を見事に解決しました。